ウンディーネさんのおもらし
その花は 棘の付いた茎を中空に動かし、何かを捕らえているかの様に見えました。 しかし冒険家の目には、そこに何かある様には見えませんでした。
冒険家は何故かその光景に目を奪われて、しばらくその様子を眺めていました。
どのくらい時間が経過したでしょうか。
体感時間で約1時間が経ったその時、冒険家は我が目を疑う出来事を目撃しました。
なんと 何もないはずの空間から、黄金に輝く水が湧き出てきたのです!
とても神秘的な光景に、冒険家は思わずカメラのシャッターを切りました。
冒険家は旅を終えた後、その写真を現像してみました。
すると、その時は見えなかった物がうっすらと写っていました。
でもあまりにも薄すぎて、背景と同化してしまっています。 これではせっかく
冒険家はPCでクリーンアップしてみたりとあらゆる手を尽くしましたが、そこに写っている物をはっきりと見えるようにはできませんでした。
仕方ないので、冒険家は知り合いの
するとどうでしょう!写真屋さんは華麗な手先で背景を見事に消し去ってくれました!
冒険家はどきどきしながらその写真を見てみると…
なんとそこには、茨の茎に捕らえられた青髪の幼い女の子が写っていました。
一体どういう事なのか、冒険家は
●ある日、水の精と呼ばれている"ウンディーネ"は 棲み処である水辺を離れて森の中を散歩していました。
そしていつしか、禁忌とされている森の奥深くまで迷い込んでしまっていました。 ウンディーネはそれに気が付かずに歩いていると、何者かに一瞬にして全身を捕らえられてしまいました。
それは その周辺に生えている魔力を持った花でした。
普通ならばその透明感から、ウンディーネの身体には触れられないはずなのですが、その花は魔力を持っている為 いとも簡単にウンディーネを捕らえる事ができたのです。
ウンディーネは必死にもがき 助けを求めましたが、そんな危険な所に仲間はおらず、花の為すがままにされていました。
それでもウンディーネも魔力を以て抵抗し、なんとか食べられるのだけは避ける事ができました。
そして途方もないと思える時間が過ぎた時、ウンディーネはある感覚に身を震わせました。
なんと、おしっこがしたくなってしまったのです。
驚きですが ウンディーネもおしっこをするのです。 しかしウンディーネにとって水分は魔力の源であり、それを失ってしまうと 同時に力も低下してしまうのです。
更にウンディーネのおしっこを飲んだり浴びたりすると、その者の魔力が大幅に増幅すると言われています。 もし花がそのおしっこを養分として吸収したりすると、たちまちに力が増幅してしまうのです。
そんな理由もありますが、ウンディーネも精霊ですが女の子。 誰も見ていないとはいえ、普段 用を足さない所で、よもやこんな状況で服も脱がずにおもらしをしてしまうのは恥ずかしかったのです。
とはいえ、ただひたすら耐えるしかないウンディーネの分はとても悪いです。
そして、ウンディーネは必死におしっこを我慢していましたが遂に限界が訪れてしまいました。
そこへ冒険家がたまたま通りがかり………。
その話を聞いた冒険家は、誰にも助けられずに決壊してしまった水の精を想い 目を瞑りました。
そしてその後、一応 写真屋さんに花
●なんだか透明感で涼しげのある絵が描きたくて、久しぶりに水彩塗りに挑戦してみたのですが…撃沈してしまった絵です(T-T )
ホントはもっと色を重ねたかったのですが、時間がなかったので断念いたしました。 今 見ると、涙やほっぺの赤みを塗るのを忘れてますね( ̄□ ̄;)